ON YOUR SIDE,
PROTECTON®
— ストーリー —
実例 「くらし⾊いろ、塗膜でまもる」

「私たちは藁(わら)にもすがる思いで、何か一つでもつながってできることはないかと考え続けていました」。そう語るのは、石川県かほく市立大海(おおみ)小学校の喜多由紀校長です。新型コロナウイルスのクラスターが石川県内で初めて発生した病院近くに位置する小学校として、子どもたちと逆境をどう乗り越えてきたのか、お話をうかがいました。
風評被害で沈んだ子どもたちの気持ち
「一つずつ出来ることを探していこうよ」
大海小学校から車で5分以内の場所にある病院で昨年、石川県内初の新型コロナウイルスのクラスターが発生し、病院勤務の保護者もいる同校の子どもたちは、風評被害にさらされることがあったと言います。喜多校長は「後から保護者に聞いた話では『大海でしょ』と言われて、スーパーにも行けない状況だったとか。他の地区よりも辛い思いを経験し、子どもたちの口から『逆境』という言葉がよく出てくるようになって驚きました。子どもたちの気持ちがそこまで追い込まれ、沈んでしまっていたのです」と、当時を振り返ります。

追い打ちを掛けるように、合宿もプールも市の体育大会も次々と中止となっていきます。地域と学校の橋渡し役を担う学校コーディネーターの池田美雪さんは、「地域の方々などを学校へ招き、たくさん交流する場だったのに、それをやってはいけない難しさ」を感じます。その中でも、県内で先進的な取り組みを展開してきた大海小だからこそ「何もかも無しにするのではなく、できる方法を少しでも探りながらやっていこう」と踏ん張ります。
難しい挑戦に立ち向かえたのも、地元区長をはじめ「この地区は大海小学校を中心にして成り立っている。みんなで学校を支えていこう」という住民の応援と、明治時代創立の長い歴史とともに育まれてきた地域との絆があったから。「地域の方とのつながりも、子どもたちの気持ちも切らさないようにしたかった。切れてしまうと簡単になくなってしまうから」と、喜多校長は子どもたちに「一つずつできることを探していこうよ」と呼び掛けました。

暗くて寂しい場所に絵を描こう!
地域へ元気・安全・安心を発信するために
子どもたちの生活基盤である地域をも明るくするようなことはできないか―。そんな時、登下校を見守るパトロール隊の「通学路にあるトンネルが暗くて寂しいから絵を描いたら楽しいのでは」との一言に着想を得ます。喜多校長と池田さんは、数年前から不審者が出没するほど危険もはらんでいたトンネルに、子どもたち自身が絵を描くことで明るく楽しい場へと再生させる計画をひらめいたのです。
実現に向けてインターネットで情報収集していた喜多校長が、日本ペイント株式会社が展開している塗料で社会に幸せを届ける活動「HAPPY PAINT PROJECT」を知り、藁(わら)にもすがる思いで1本の電話を掛け、トンネルアートプロジェクトが始動しました。
「まさに奇跡的な出会いでした」と語る喜多校長は、さらに日本ペイントからのPROTECTONインテリアウォールVK-500の校内塗装提案に「二つ返事」だったと言います。「行政主導で全校内の抗菌対策を終えている町もある一方で、かほく市はこれからの状態でした。一つずつでも安心できるところを増やし、県内で一番最初にクラスターが発生した地域という子どもたちが抱える心の負担を少しでも軽くしたかったんです」。子どもたちを思う強い気持ちが、抗ウイルス・抗菌機能を有する塗料との出合いを引き寄せた瞬間でもありました。

安全あってこその安心
大人も楽しいペイント体験
学校生活で一番大切な活動に、喜多校長は「顔を向き合わせて話し合う」活動を挙げます。しかし、現実は机の向きや間隔に気を配り、まだ体を寄せ合うことが難しい状況にあります。
ひっつき虫のように体をくっつけて無邪気に笑い合う子どもたちの何気ない日常を取り戻すため「学ぶ環境づくりの中で安全対策は欠かせないもの、安全あってこその安心」だと喜多校長は語気を強めます。続けて「教師も安心感を持って働ける場にしたい」と職場環境の安全確保の観点からも抗ウイルス・抗菌対策の必要性を強調します。

その思いに共鳴した地域住民や保護者が駆け付け、PROTECTONインテリアウォールVK-500を、1年目の2020年は人の出入りが多い昇降口の壁、2年目の2021年は壁に手を伝わせながら移動する子どもが多い低学年の廊下の壁に塗装しました。日本ペイント中部支店金沢営業所スタッフのアドバイスを受けて塗装前に必要な養生などを準備し、ローラー片手に参加者は「思ったより塗料が伸びるね」や「シンナーのような臭いが全くしない」と驚きつつ、壁にひと塗り。喜多校長によると大人の1日ペイント体験会場に化したとか。柔らかいクリーム色に統一された壁を見た子どもたちからは「前と違って、きれいで明るくなった」と大好評だったそうです。

自分たちでもできる!
ひと塗りで明るく元気に!
子どもたちのひと塗りで、不審者はどこへやら、散歩をする人が増え、今では地域の名所になっているトンネルは、明るく元気な場所へと変貌を遂げました。そして、校内の壁も地域住民や保護者のひと塗りで、抗ウイルス・抗菌機能が加わり、美しく生まれ変わりました。
さらに、3、4年生が学校林の木材で作ったベンチに塗料でペイントし、ひと塗りの工夫を凝らして地域へ届けます。「どんな物も機会も無駄にせず、地域とつながりながら、次にいろいろな形になっていくこと。そして何よりも子どもたち自身が地域に元気を発信する力を持っていて、自分たちでできることは無限に広がっていることを知ってほしい」。そんな温かい眼差しを注ぐ喜多校長や地域住民の愛情に守られながら、“ひと塗り”の力を知り、誰かのために行動することで逆境を乗り越える強さを身に付けた子どもたちを、PROTECTONがずっと傍で見守り続けます。


*今回使用している製品は「PROTECTONⓇインテリアウォールVK-500」です。
*全てのウイルスや菌あるいは特定のウイルスや菌に対する効果を保証するものではありません。また、病気の予防や治療効果を示すものではありません。
*塗膜面に付着したウイルスや菌への効果であり、空気中のウイルスや菌に対する効果を示すものではありません。

profile/喜多 由紀校長
昭和60年の奉職から勤続年数37年のベテラン教員で、令和元年より大海小学校の校長を務めている。 令和4年3月に定年退職を迎える。 中学校教員時代から卓球の指導・普及にも熱心に取り組んでいる。
大海小学校ホームページ
この記事の関連製品はこちら

PROTECTON® インテリアウォール VK-500
ON YOUR SIDE, PROTECTON
— ストーリー —
実例 「くらし⾊いろ、塗膜でまもる」
全ての記事を見る