中国企業が笑う日本の資金調達〜なぜ彼らは銀行を必要としないのか
みなさん、こんにちは!
フィンテックライターの佐藤みなみです。
今日はちょっと衝撃的なお話から始めさせてください。
先日、中国のスタートアップ関係者と話していたときのこと。
「日本の起業家って、まだ銀行に融資のお願いしに行ってるんですか?」
この質問に、私は思わず言葉を失ってしまいました。
そうなんです、実は中国企業の多くが、もう何年も前から銀行に頼らない資金調達を当たり前のように行っているんです。
アリペイで買い物をして、その決済データがそのまま信用スコアになって、瞬時に融資が受けられる。
こんな世界が、お隣の国ではもう現実になっているんですよね。
「日本だけが取り残されてる」なんて言われたくないですが、実際のところ、どうなのでしょうか?
今回は、若手フィンテックライターの私の視点から、この日中の資金調達ギャップについて深掘りしていきたいと思います。
中国企業が銀行を使わないって本当?
「資金調達=銀行」ではない時代へ
実は、中国では「資金調達といえば銀行」という発想がすでに古いんです。
これって、私たち日本人からすると、かなり驚きですよね?
中国企業の多くは、アリババやテンセントが提供する金融エコシステムの中で資金を調達しています。
例えば、アリペイを使って商品を販売している小さなネットショップのオーナー。
毎日の売上データや決済履歴が自動的に蓄積されて、それがそのまま信用情報になるんです。
従来の銀行のように「決算書を3年分持参してください」なんて言われることはありません。
リアルタイムの取引データが、その人の信用力を物語っているからです。
中国で広がるノンバンクの存在感
データで見ると、その差は歴然としています。
中国のモバイル決済市場では、アリペイが54.2%、WeChat Payが39.5%のシェアを握っており、この2つだけで約9億人の決済データを保有しています。
これだけの規模のデータがあれば、銀行よりも精度の高い与信判断ができるというわけです。
中国のP2Pレンディング市場は、2023年で600億米ドル規模まで成長しており、もはや「代替手段」ではなく「主要な資金調達手段」になっています。
興味深いのは、これらのサービスを使う企業や個人が、銀行の融資よりもむしろ便利で早いと感じていることです。
スマホ一つで申し込みから入金まで完結するスピード感は、従来の金融機関では実現できませんからね。
日本との制度・文化的な違い
「借りる」ことへの心理的ハードル
ここで重要なのが、借金に対する考え方の違いです。
日本では「借金=悪」という価値観が根強く残っていますが、中国では「資金調達=ビジネスの戦略」として捉えられています。
特に若い起業家の間では、資金調達の多様化は当たり前のスキルなんです。
これって、私たちミレニアル世代にとっても学ぶべき点が多いと思いませんか?
オルタナティブファイナンスの実態
クラウドファンディング、P2Pレンディング、そしてサプライチェーン金融
世界のオルタナティブファイナンス市場は、2024年約3,580億ドルから2029年4,212億ドルへ成長すると予測されています。
この成長を牽引しているのが、以下のような革新的な仕組みです:
- P2P融資プラットフォーム: 借り手と貸し手を直接マッチング
- クラウドファンディング: 多数の支援者から小口資金を調達
- インボイス・ファイナンス: 未払い請求書を即座に現金化
- マーケットプレース・レンディング: テクノロジーとデータ分析で信用評価
これらすべてに共通するのは、従来の銀行を通さないということです。
中国では、これらのサービスがスマホアプリの中で seamlessly(シームレス)に統合されているんです。
テック主導の資金調達エコシステム
中国で特に印象的なのは、決済から融資までが一つのエコシステムで完結していることです。
朝、アリペイで朝食代を支払い、昼間は仕入れの支払いをして、夕方にはその日の売上データを基に運転資金の融資を受ける。
こんなことが、すべて同じアプリの中でできてしまうんです。
これって、考えてみると本当にすごいことですよね。
日本だと、決済はPayPay、融資は銀行、投資は証券会社…とバラバラなサービスを使い分けています。
でも中国では、一つのプラットフォームですべてが完結する。
この利便性の差が、結果的に資金調達手法の多様化につながっているんです。
アリババやテンセントが果たす金融の役割
「決済」から「信用スコア」まで担うプラットフォーム
アリババ系の「芝麻信用」は、ユーザーの信用度を350~950点でスコア化しており、このスコアによって以下のような特典が受けられます:
スコアが高ければ高いほど、ユーザーが債務不履行に陥る可能性が低くなり、さまざまな特典を享受できる
具体的には:
- 金融サービスの優遇: 低金利でのローン、高額融資枠の提供
- デポジット免除: シェアサイクルやレンタカーの保証金が不要
- 生活サービス: ホテルやビザ取得の優遇、専用レーンの利用
こうした仕組みによって、中国の人々はお金を借りることへの心理的ハードルが低くなっているんです。
借金ではなく、「信用を活用したスマートな資金管理」として捉えられているからです。
なぜ日本企業は追いつけないのか?
レガシーな金融観が若手起業家を縛っている?
正直に言うと、日本の金融システムは古すぎると思うんです。
私の知り合いの起業家も、資金調達のために銀行に通い詰めて、膨大な書類を準備して、何度も面談を重ねて…。
その間にビジネスチャンスを逃してしまった、なんて話をよく聞きます。
一方、中国の起業家は、スマホでポチポチっと操作して、数時間後には資金が手に入る。
このスピード感の違いは、もはや競争力の差になっていると思いませんか?
特に、私たちのような若い世代の起業家にとって、資金調達の効率性は死活問題です。
スタートアップの世界では、スピードがすべてですからね。
信用スコア不在社会の限界
日本では、個人の信用情報は主にクレジットカードの利用履歴に依存しています。
でも、これって実はすごく限定的な情報なんですよね。
日本では国民のクレジットカード保有率は高いものの、実際に利用する人が少ない傾向があります。
つまり、多くの人が「信用の見える化」をできていない状況なんです。
中国のように、日常の決済データやSNSの利用状況まで含めた包括的な信用スコアがあれば、もっと柔軟な資金調達ができるはずです。
でも日本では、プライバシーの観点から、そうしたデータ活用に慎重になりすぎている面もありますよね。
「銀行と付き合うしかない」という空気感
スタートアップに冷たい日本の金融機関
これは私の実体験でもあるのですが、日本の銀行ってスタートアップに対して本当に冷たいんです。
「まずは3年間、しっかりと実績を作ってから来てください」
こんなことを言われた起業家の友人も多いです。
でも、スタートアップって、最初の3年が一番お金が必要な時期じゃないですか!
この「安定してから融資する」という発想自体が、もうイノベーションを阻害していると思うんです。
中国のフィンテック企業は、むしろリスクを取る企業にこそ積極的に融資しています。
成長ポテンシャルのあるビジネスを見極めて、そこに賭ける。
この違いが、両国のスタートアップエコシステムの差につながっているのかもしれません。
日本にもできる?”銀行に頼らない資金調達”のヒント
ファクタリング、BNPL、リースの活用
朗報は、日本でもオルタナティブファイナンスの選択肢が増えていることです!
日本のファクタリング市場は2023年度で5.7兆円規模まで成長しており、売掛金を即座に現金化できるサービスが充実してきています。
また、BNPL市場は2024年に1.8兆円に達する予測で、若い世代を中心に後払い決済が普及しています。
具体的に活用できるサービスを紹介すると:
- ファクタリング: 売掛金を最短即日で現金化
- BNPL: 分割手数料無料で支払いを延期
- オンライン融資: AIによる迅速な審査で小口融資
- リースバック: 保有資産を活用した資金調達
これらのサービスを組み合わせて使うことで、銀行に頼らない資金調達が可能になるんです。
日本発スタートアップが挑戦するオルタナ資金調達
実際に、日本でも面白い取り組みが始まっています。
例えば、Paidyは2017年時点で100万人だったユーザーが2021年には600万人を突破し、PayPalに約3,000億円で買収されました。
これって、日本発のフィンテックサービスが世界で認められた事例ですよね!
他にも、クラウドファンディングやP2P融資など、銀行以外の選択肢は確実に増えています。
重要なのは、これらのサービスを知って、積極的に活用することだと思います。
心理的バリアを超えるには?
「借金=悪」の価値観をアップデートする
最後に、一番大切なことをお話しします。
「借金=悪」って考え方、もう古くないですか?
現代のビジネスでは、資金調達は戦略的なツールです。
適切なタイミングで適切な方法で資金を調達することで、ビジネスを加速させることができる。
中国の起業家たちは、このマインドセットをすでに持っているんです。
私たち日本の若手起業家も、もっと資金調達に対してポジティブになっていいと思います。
もちろん、無計画な借金は危険です。
でも、成長のための投資として資金を活用することは、むしろ経営者として必要なスキルなんです。
情報収集を怠らず、複数の選択肢を検討して、自分のビジネスに最適な資金調達方法を見つける。
これが、これからの時代の経営者に求められる能力だと思います。
まとめ
中国企業に学ぶ資金調達の柔軟性について、いかがでしたか?
正直、日本はかなり遅れているというのが私の率直な感想です。
でも、悲観する必要はありません。
日本でも確実にオルタナティブファイナンスの選択肢は増えていますし、若い世代の経営者たちは新しい資金調達方法に積極的です。
重要なのは、従来の「銀行ありき」の発想から脱却することです。
ファクタリング、BNPL、クラウドファンディング、P2P融資…。
これらのサービスを組み合わせることで、中国企業に負けない資金調達の柔軟性を手に入れることができるはずです。
そして何より、金融リテラシーを高めることが大切ですね。
新しい金融サービスの情報にアンテナを張り、常に学び続ける姿勢を持つ。
これが、未来の選択肢を増やす一番の方法だと思います。
私たち若手起業家が、中国企業に「日本も捨てたものじゃないね」と言わせる日は、きっとそう遠くないはずです!